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コラム

2021.04.13

花嫁が着ける「ベール」とは。デザインの種類や挙式後の活用法も紹介

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ベールとは、ウエディングドレス姿の花嫁が着けるもので、花嫁の身を守るなどの意味が込められているとされています。ベールには、デザイン性や長さなど、さまざまな種類があります。そこで本記事では、花嫁がベールを着ける意味や、その種類について紹介。さらに、結婚式が終わった後まで活用できる方法について紹介します。

ウエディングベールに込められた意味と儀式

ベールをかぶった花嫁
ウエディングドレスとセットのように扱われているため、身に着けるのが当たり前と思われているベールですが、実はさまざまな意味や由来があります。最初に、花嫁が着けるベールの意味や由来について解説します。

【意味①】花嫁を邪悪なものから守る

日本では、一般的にベールと聞くと、ウエディングドレスを着た花嫁をイメージしますが、海外では邪悪なものから身を守る魔除けという意味が根強く、キリスト教のミサなどでも着用されています。花嫁のベールにも同じ意味があると言われ、可憐で繊細な見た目でありながら、邪悪なものから花嫁を守る盾のような役割を持っているとされています。

【意味②】娘を守る母親の愛

結婚式は、親からの巣立ちともなります。花嫁の頭に掛かるやわらかく繊細なベールは、娘を守る母親の愛情を表しているともされています。花婿に預けるその日まで、娘を守り抜いた母親の愛の象徴とも言えるでしょう。

【意味③】欲望の目から身を隠す

海外には、女性がベールをかぶり肌を見せないようにする文化もあります。これには、女性を周囲の目から隠し守るという意味があるのです。花嫁のベールにも同じような意味があり、花婿と結婚するまで周りの目から身を隠し、貞操を守り抜いた証とされています。

【儀式】ベールアップとベールダウン

結婚式でのベールにまつわる儀式として、ベールダウンやベールアップがあります。それぞれどのような儀式なのか紹介しましょう。
<ベールダウン>
花嫁がかぶっているベールをおろし顔を隠す儀式で、邪悪なものから花嫁を守る意味があります。ベールには、母親の愛情の象徴という意味合いもあるため、一般的にベールダウンは花嫁の母親の役割とされています。母親が手伝う最後の身支度とも言われる感動的な儀式です。
<ベールアップ>
花婿が花嫁のベールをあげる儀式のこと。花嫁のベールを取り払うことで、ふたりを隔てている壁をなくすという意味があります。親に代わり、花婿が花嫁を守っていくという決意を表す儀式です。

ウエディングベールのデザイン

ベールには顔にかぶせるタイプや顔周りに広がるタイプなど、さまざまなデザインがあります。ベールアップやベールダウンの儀式をしたい人には、顔にかぶせるタイプのベールを選ぶのがおすすめです。次に、ベールのデザインについて紹介します。

ふんわりとしたバルーンベール

ふんわりとしたバルーンベールの花嫁
ふんわりとした丸いシルエットで、顔にかぶせても立体感を保ってくれるベールです。キュートで可愛らしいドレスとの相性も良く、ロングベールの上にバルーンベールを重ねたタイプは華やかな印象になります。

横顔も美しいマリアベール

マリアベールの花嫁
一般的なベールとは異なり、顔を覆わず後頭部だけを包み込む形のベールで、聖母マリアがかぶっていることからマリアベールと呼ばれています。ベールの縁に繊細な装飾が施されているタイプが多いので、顔周りが華やかな印象に。カトリック教会の中には、マリアベールの着用を禁止しているところもあるため、着ける時はあらかじめ確認すると良いでしょう。

個性的なジュリエットベール

帽子のように頭の形に添って軽く絞り、うしろを垂らしているデザインのベールです。絞った部分にコサージュや花冠をつけてアレンジすることもできるため、個性的でクラシカルな雰囲気にしてくれます。

カジュアルな挙式にも合うバードゲージベール

バードゲージベールの花嫁
バードゲージベールは、目の粗いネットのような生地を使い、顔の上半分を覆った鳥かごのようなデザインのショートベールです。ヘアアクセサリーのように小さく飾ったり、額や目の上にネットをかけたりする個性的なデザインが多いのが特徴。カジュアルな結婚式や披露宴に向いています。

優雅な印象のカッパーベール

ロングベールの裾に手首や指先を通し、ショールのように上半身にまとうベールです。日本ではあまり見ることはありませんが、肩や二の腕もベールに包まれ、手の動きに合わせて上品になびくため、優雅な印象を与えます。

ウエディングベールの長さ

ベールの長さには、ショート、ミディアム、ロングの3種類があります。丈が長いほどエレガントに、短いほどカジュアルな印象を与えるベールの長さについて紹介します。

可愛らしい印象のショートベール

ショートベールの花嫁
背中までの長さで、二の腕が隠れるくらいの軽やかなベールです。背中や腰にポイントのあるドレスと相性が良く、スッキリとした印象になります。上にボリュームがくるため、スタイルアップのバランスが取りやすいのも特徴です。

どのドレスとも相性の良いミディアムベール

ミディアムベールの花嫁
ミディアムベールは背中から腰下くらいの長さで、どんなスタイルのドレスとも相性が良く、動きやすい長さです。バックスタイルに装飾のあるドレスは、ベールがかぶってしまい見えにくくなる可能性があるため、選ぶ時はドレスのデザインに注意しましょう。

エレガントな印象のロングベール

ロングベールの花嫁
裾を引きずるくらいうしろに長さのあるベールです。バージンロードに長く優雅に広がるベールは、厳かな雰囲気があり、チャペル挙式にぴったり。ビーズやレースなどがあしらわれたタイプが多く、美しいシルエットが魅力的なベールです。

ウエディングベールの素材

ベールは、素材によっても印象が変わるため、ウエディングドレスのデザインや装飾に合わせたり、イメージしている雰囲気に合うものを選んだりすると良いでしょう。ここからはベールの素材を紹介します。

華やかなフラワーベール

ベール全体に花の刺繍が施されたものや、ベールの縁にフラワーレースをあしらったもの、小さな花のコサージュが全体に散りばめられたものなど、さまざまなデザインがあります。ベール全体に模様や装飾が施されているため、ドレスのデザインとのバランスを考えながら選ぶと良いでしょう。

水玉模様のドットベール

ショートベールやミディアムベールに多いデザインで、水玉模様が折りこまれたドットチュールと言われる生地で作られるベールです。無地のチュールにパールなどでドットを施した立体的なデザインもあり、小さなドットは大人っぽい印象に、ショート丈ならポップな印象になります。

高貴な印象の金糸ベール

金糸で刺繍があしらわれたベールです。ほんのりと色味が加わり、光の加減によってはゴージャスな輝きを演出します。銀糸や金銀両方の糸を使ったものもあり、動くたびに光る華やかなデザインは、高級感のあるシンプルなドレスに良く似合います。

存在感のあるビーディングベール

刺繍とビーズで華やかなベール
ビーズやスパンコール、ライトストーンなどの素材をあしらったベールです。光を受けるとキラキラと輝き存在感があるため、花嫁の表情に華やかさを増してくれます。ドレスのデザインと装飾を揃えると、統一感も出て素敵です。

ウエディングベールの素敵な活用方法

レースを使ったベビードレス
結婚式で着けたベールを、ただ処分してしまうのは勿体ないですよね。そんな人におすすめしたい、結婚式が終った後の素敵なベール活用法を紹介します。

サムシングフォーとして未来の花嫁に贈る

サムシングフォーとは、結婚式当日に古いもの・新しいもの・借りたもの・青いものを身に着けた花嫁は幸せになれるとされる言い伝えのようなものです。ベールなどの小物類を、これから結婚式を行う友人や未来の自分の子どもにプレゼントしてはいかがでしょうか。

ベビードレスにリメイクする

結婚式で着けたベールを、生まれてくる子どものベビードレスやベビーベッドのカーテンなどにリメイクする方法もあります。ベールの由来を知っていると、より気持ちを込めて、子どものためにリメイクしたくなりますよね。
自分でリメイクするのが難しい場合は、ベビードレスやオーバースカートなどにリメイクしてくれるショップを利用するのもおすすめです。

素敵なベールを着けて、結婚式を迎えよう

バラの花束を持って笑顔の花嫁
結婚式で花嫁を引き立たせるベールには、邪悪なものから守る魔除けや母親の愛情の象徴など素敵な意味があります。ベールの由来や意味を知っていると、結婚式への想いもまた、深いものになるでしょう。ベールのデザインや長さ、素材によって印象が変わるため、自分の好みやドレスに合ったものを選ぶのもポイントです。素敵なべールを身に着けて、大切な人とバージンロードを歩いてくださいね。

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