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コラム

2024.01.18

事実婚のメリット・デメリット。法律婚との違いや事前に決めておくべきことは?

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事実婚は婚姻関係について法的なバックアップが少ない一方で、パートナーとの関係は自由度の高いものとなります。事実婚で後悔しないよう、具体的なメリット・デメリットについてきちんと把握しておきましょう。結婚前に話し合っておきたいことや、おすすめの婚約指輪とあわせて紹介します。

事実婚とは?

部屋で過ごす男女
事実婚と法律婚の違いは、法的に認められた関係であるかどうかです。同棲との違いはお互いの認識にあります。それぞれの違いを詳しく紹介します。    

事実婚と法律婚の違い

事実婚とは、夫婦関係にあるカップルが、法的に入籍していない状態のことを言います。つまり婚姻届を役所に出していない状態のことです。法律婚とは、民法上も戸籍法上も正式な婚姻関係と認められる夫婦のこと。
以下の条件にすべて当てはまれば、事実婚と認められます。
・「夫婦である」とお互い認識している
・共同生活を送っている
・社会的に夫婦と認められている
この条件に照らすと、内縁関係は事実婚と言えます。
法律婚をする際に必要なものや、婚姻届けの書き方を知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

事実婚と同棲の違い

同棲とは婚姻関係にないカップルが同居している状態のことを言います。事実婚との違いは、「夫婦である」とふたりや周囲が認識しているかどうかです。また、住民票の届けがされているかどうかにもよります。
同棲の場合は、ひとりが実家に住民票を残しておくことや、カップルそれぞれが同じ住所に世帯主となることも可能です。事実婚では、世帯主の住民票に夫(未届)や妻(未届)と記載されます。この記載により、婚姻の意志はあるものの、婚姻届けは出していない事実婚であることを証明できます。
同棲のことを詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。

事実婚のメリット・デメリット

ノートに書くカップル
事実婚は、「法律上の手続きを取らない」という点がメリットにもデメリットにもなります。後悔しないよう、事実婚の具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。    

メリット①夫婦別姓が可能

事実婚なら、夫婦別姓が可能です。結婚しても銀行口座や運転免許証、パスポートなどの名義変更をせずに済みます。また、姓が変わらないので、職場に結婚を知らせる必要もありません。

メリット②関係が終わっても戸籍に影響しない

事実婚の場合、万が一ふたりの婚姻関係が終わっても、戸籍に影響しません。そもそも法的な手続きをとっていないため、結婚前も後も戸籍には何も記されないのです。これが法律婚の場合は法的手続きが必要となり、戸籍には離婚した旨が記されます。

メリット③関係はお互いの気持ち次第

事実婚は、お互いの気持ちのみで成り立っている関係です。一緒にいることも離れることも自由なため、何かに束縛されることはありません。「好き」という気持ちに誠実に向き合えるのはメリットと言えます。離婚にありがちな「法的手続きが面倒だから一緒にいる」というケースは、事実婚ではまれです。

メリット④相手の家族と距離を保てる

法律婚の場合、入籍すれば相手の親や兄弟、親族と姻族関係になります。冠婚葬祭やお盆、正月などの親族の集まりに参加しなければならないこともあるでしょう。なかには親族付き合いをわずらわしく思う人もいるかもしれません。事実婚なら戸籍上は他人なので、親戚付き合いから距離をおける点もメリットです。

デメリット①子どもの親権は原則として母親のみ

事実婚では、子どもの親権は原則として母親にあります。子どもが生まれると、その子は自動的に母親の戸籍に入ることとなり、ふたりで親権を持つことはできません。法律的に父親になるためには別途認知が必要で、これを放置してしまうと、子どもの父親欄は空欄のままになってしまいます。
また、もしも将来子どもを父親の姓に変えたい場合も、簡単ではありません。家庭裁判所への申し出が必要となります。

デメリット②配偶者控除が適用されない

事実婚は法律上の夫婦ではないため、税金での配偶者控除や医療費控除が適用されません。結婚して得られる税のメリットが一切ないため、共働きでない場合は法律婚を検討した方が経済的な負担が少なくなります。

デメリット③賃貸や保険の契約がスムーズにいかない

事実婚には、戸籍のように家族関係を証明できる公的な書類がありません。家族であるとの証明が必要な場合は、事実婚であることが分かる住民票、生命保険の証書、親族からの証言などが必要です。
法律婚のケースよりも手間が掛かり、賃貸契約や保険の契約等がスムーズにいかないケースが多いかもしれません。また、パートナーが入院・手術が必要な場合でも、家族として同意書にサインすることができないことが多いのもデメリットです。

デメリット④相続権がない

事実婚は法律婚のように自動的に相続権が付与されません。お互いが遺産を相続するためには、法的効力のある遺言書を作成しておくことが必須です。パートナーにもしものことがあった時でも、事実婚だとパートナーの口座に触れられず、不動産についても相続権がありません。ふたりの子どもでも認知されていない場合は同様で、父親が亡くなった場合、パートナーだけでなく子ども何も相続できないでしょう。
この他、「死後の葬儀・埋葬・納骨等」についても、事実婚のパートナーには何の権利もありません。パートナーの最期に関わりたいなら、遺言書でその旨を指定しておく必要があります。

事実婚を選ぶなら、確認しておきたい手続き

書類をめくる人
事実婚にはメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットは少しでも解消しておくと安心です。ここでは、事実婚を選ぶなら確認しておきたい手続きについて紹介します。

世帯変更届の提出

夫婦であることを証明しやすくするために、ふたりで1つの世帯であることを申請して世帯変更届を提出しましょう。続柄には「世帯主」と「夫(未届)」、または「妻(未届)」を記載してもらいます。これで住民票を見ればふたりが事実婚であることが分かり、さまざまな手続きやサービスを受けることが可能になります。

パートナーシップ制度の利用

パートナーシップ制度は、もともと同性カップルを婚姻関係に相当すると公認する制度でした。自治体によっては異性間のパートナーにも利用が認められています。自治体がふたりを夫婦と認める独自のパートナーシップ証明書を発行してくれるものです。パートナーシップ証明書があれば法律婚と同様に、行政や民間のサービスを受けやすくなります。
2023年11月現在、350を超える自治体がパートナーシップ制度を導入しています。自分達の居住地域で制度を利用できるなら、事実婚の証明として利用してみてはいかがでしょうか。

公正証書の作成

事実婚において、ふたりの間で取り決めをしたことを証明するために公正証書の作成をおすすめします。ふたりが事実婚の夫婦であること、子どもに関すること、財産やお金に関することなど、ふたりで決めたことを記載する契約書のようなものです。
事前に公正証書を作成しておくことで、法律婚と同じような権利関係を築けたり、トラブルの防止にもつながったりします。

事実婚で後悔しないために。前もって話し合っておきたいこと

話し合う男女
事実婚で後悔しないようにするには、前もって結婚後の生活をイメージすることが大切です。夫婦の理想の姿やお金のことなど、結婚前に話し合っておきたいことを紹介します。

夫婦としての義務について

今後社会的に認められたパートナーとして生きていくなら、お互いの責任について自覚しておかなければなりません。法律婚と同様に、夫婦としての義務について確認し合っておきましょう。
・同居する義務
・扶助義務
・生活費分担義務
・貞操(ていそう)義務
また、事実婚で離婚となる場合も「慰謝料」「財産分与請求権」などはあります。「もしも事実婚を解消することになった場合どうするか」についても検討するのがおすすめです。

生活費やローンについて

生活費の分担については、お互いにどれだけ出し合うか割合を決めておきましょう。共有財産としてふたりの口座を作っておくと、家族の出費はそこから出せば良いので便利です。
以前は事実婚ではローンを組めないケースが多かったですが、現在少しずつ増えています。住宅ローンを利用したい場合は、事実婚カップルも利用できるローンを利用すると良いでしょう。

家族への報告や付き合い方について

結婚式についてや実家への報告の仕方についても、入念に話し合いましょう。結婚式をしないつもりでも、今後を考えれば両家の家族・親族・親しい友人が顔を合わせる場は必要。食事会などを検討するのもおすすめです。
また、相手の親・親族との付き合い方や距離感についても、お互いの意識を合わせておきましょう。例えば「親の介護が必要になった場合はどうするか」は必ず話し合っておきたい問題です。

遺言書の作成について

事実婚の場合は相続権がないため、財産や不動産といった重要な事項については、遺言書の作成が必要です。その他、「成年後見申立」「病院での手術同意・面会」「死後の葬儀・埋葬・納骨等」についても遺言に残すことを確認しましょう。

法律婚に移行するタイミングについて

「子どもを授かったら法律婚」「どちらかが大病をしたら法律婚」など、法律婚にスイッチするタイミングについて話し合っておきましょう。法律婚なら、子どもはふたりの子どもとして法的に認められます。また入院しても、配偶者として手術同意・面会もスムーズです。事実婚にこだわらず、その時々にちょうど良いかたちを選ぶことが大切です。

事実婚の証に贈りたい。フェスタリアおすすめの婚約指輪を紹介

事実婚でも、ひとつの区切りとして婚約指輪を贈る人が多いようです。フェスタリアの婚約指輪は、大小ふたつの星が映し出されるオリジナルプレミアムカット “Wish upon a star®” ダイヤモンドがきらめきます。小さな星は「いま」のふたり、大きな星は「幸せ輝く未来」のふたりを象徴するもの。フェスタリアのおすすめの婚約指輪を紹介します。

指先に優美な輝きが宿るダイヤモンドリング

フェスタリアのDiamond Fairy ダイヤモンド フェアリー
フェスタリアのDiamond Fairy ダイヤモンド フェアリー
¥220,000~(税込) 
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
バレエ作品「眠れる森の美女」にインスピレーションをうけて誕生した指輪です。婚約指輪の王道といえるデザインで、ダイヤモンドの美しさが引き立ちます。

凜としたウェーブラインが魅力のダイヤモンドリング

フェスタリアのPolaris ポラリス
フェスタリアのPolaris ポラリス
¥220,000~(税込)
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
ダイヤモンドを包み込むように、5本爪で留めたデザインです。ウェーブしたアームラインがやさしい印象で、指先に優雅な輝きを添えてくれます。

メレダイヤモンドが並ぶ華やかなダイヤモンドリング

フェスタリアのSourire スリール
フェスタリアのSourire スリール
¥341,000~(税込)
※商品価格は予告なく変更する場合がございます。
掲げるようにセッティングされたメインダイヤモンドの周りに、華やかなメレダイヤモンドが並びます。さまざまなラインの結婚指輪と重ね着けしやすいデザインです。

事実婚はふたりの選択肢のひとつ。後悔しないよう慎重に考えて

パソコンを打つカップル
近年は結婚のスタイルも多様化し、法律にしばられない関係を選ぶ人も少なくありません。気持ちだけでつながれる事実婚は自由度が高く、自立的な関係を望むカップルにはぴったりといえるでしょう。とはいえ事実婚は、法律婚と比較して税金や相続の面でデメリットがあることも事実。まずはふたりの理想の生活や今後の人生設計について話し合い、事実婚で後悔しないかどうかをじっくり検討してくださいね。    

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