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コラム

2021.10.21

婿養子の制度の概要

婚姻届けを記入する人
2021年現在、日本の婚姻制度では夫婦別姓は認められておらず、夫または妻のどちらかの姓を名乗ることが義務付けられています。ほとんどの夫婦は夫側の姓を選択しますが、妻側の姓を名乗る夫婦もいます。この場合男性は婿になりますが、それだけでは婿養子になったことにはなりません。ここでは婿養子の詳しい概要と婿との違いについて解説します。

婿養子とは

婿養子は、夫側が妻側の親と養子縁組をして戸籍上の実子になった上で入籍をすることです。夫は妻の親と親子の関係になり、この時に姓も妻側の姓になります。

婿との違い

婿と婿養子の違いは、妻側の親と夫とが養子関係にあるかどうかです。結婚して妻側の名字をふたりで名乗るだけなら、婿であって婿養子ではありません。

婿養子を選択する理由

妻側の名字を名乗る婿入りをする人は、以前と比べると増えてきています。しかし婿養子は、まだまだ少数派と言えるのが現状です。婿養子を選択する理由には、さまざまなものがあります。
妻側に男の子がいない、苗字が希少である、家業や財産のため、お墓を守るためなど妻側の実家を存続させる必要がある場合が多いようです。最近では女性側が姓を変えるのが普通という性差別的な考え方に納得がいかないという理由で、婿養子を選択するという人もいます。

婿養子になるメリットと注意点

フォトプロップスを持つ新郎新婦
妻側の戸籍に入った上で婚姻関係を結ぶ婿養子制度では、法律的に見ても一般的な婚姻と異なる部分が少なくありません。そのためさまざまなメリットや注意点も発生します。ここでは婿養子制度のメリットと注意点となり得る点について紹介します。

メリット①夫が妻側の親の遺産相続権を得る

婿養子のメリットとして大きなものは、夫が女性側の親の遺産相続の権利を得ることです。これは養子縁組すれば、妻側の親と養子関係になることが理由です。この場合の法定相続分は、実子である妻やその兄弟姉妹と同等。同一世帯で遺産相続人が増えたことになり、相続税控除額も増え節税対策にもなります。
婿養子になっても、自分の実親との親子関係が消滅するわけではありません。そのため、実親の財産も相続可能となります。

メリット②嫁姑問題が起こりにくい

結婚後に起こることが多い嫁姑問題も、婿養子なら起こりにくいようです。一般的な結婚では女性が男性側の家に嫁いだというイメージが強く、男性が自分の実母と妻の間で板挟みになることもしばしば。婿養子になると嫁ぐという意識が弱くなるので、嫁姑間の問題が起きにくいと言われています。

注意点①夫に妻側の親の扶養義務が発生する

妻の実親と戸籍上の親子関係になるということは、遺産相続の権利が生まれると同時に扶養の義務も発生するということです。経済的な余裕があれば、妻側の実親を可能な限り支援する義務があります。
妻側の親に負債がある場合には、遺産相続でトラブルになりやすいことも注意点と言えるでしょう。男性側の実親に対する扶養義務もあるため、きちんと家族で話し合っておくことが大切です。

注意点②離婚の手続きが面倒

養子縁組をすると、離婚する場合の手続きが面倒になります。離婚しても妻の親との養子縁組は解消されないため、扶養の義務や相続の権利はあるのです。そのため離婚時には、離婚手続きと同時に養子縁組解消の手続きを行うことが多いようです。

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婿養子になるために必要な養子縁組の手続き方法

書類のやり取りをする男性
通常男女が結婚する時は婚姻届を提出するだけで事足りますが、婿養子の場合には、それに加えて養子縁組の手続きが必要です。ここでは養子縁組の手続きについて詳しく解説します。

養子縁組届について

婿養子になるには、婚姻届の前に養子縁組届を提出する必要があります。養子縁組届とは、もともと親子関係がない間柄の人達に親子関係を結ぶための届け出のこと。再婚で子どもがいる場合などにも用いられるものです。
養子縁組をすると新たな親子関係が発生しますが、実の親子関係がなくなるわけではありません。届出は、届出人の本籍地か所在地がある自治体で行います。

養子縁組届に必要なもの

養子縁組届に必要なものは、以下の通りです。
  • 養子縁組届
  • 戸籍謄本(こせきとうほん)※養子縁組届の提出を本籍以外の役場でおこなう場合
  • 印鑑※養親・養子どちらも必要
  • 本人確認書類
戸籍謄本の取り寄せが必要な場合、時間がかかることもあるので、余裕をもって準備しましょう。

養子縁組届と婚姻届は同時に出せる

婿養子になる場合、婚姻届と養子縁組届の2つの書類を提出する必要がありますが、これらは同時に出しても構いません。同じタイミングで出せるようにしておけば、役場に行く手間も省けます。ただし書類に不備がある場合などトラブルが起こるリスクもあるため、先に養子縁組届を提出する方が安心です。

婿養子になる男性が持っておくべき心構えと準備

プロポーズする人
婿養子婚も時代背景の変化にともなって以前より増えてきているようですが、まだ少ないのが実際です。そのため男性が婿養子になるというと、周囲に驚かれることもあるでしょうし、本人にとっても結婚を悩むポイントとなる場合もあるようです。最後にこれから婿養子になるかもしれない男性に向けて、持っておくべき心構えや準備について紹介します。

こだわりを捨てて考え方を柔軟に

男性のなかにはメンツやプライドを大切にしている人も少なくありません。婿養子になると妻側の親から金銭的な援助の申し出を受ける可能性もあります。その場合、男が稼ぐべきというこだわりは捨てて素直に受け入れる方が良いでしょう。
将来的に義親をサポートする可能性もあるので、妻の実親とは持ちつ持たれつの関係です。金銭面だけでなく文化や習慣についてもあまりこだわらず、柔軟に対応する方が良い関係を築けます。

家族との話し合いをしっかり行う

婿養子になることは、自分だけの問題ではありません。男性の実親はほとんどの場合、女性に嫁いでもらうことを想定しています。そのため、婿養子の可能性が出てきたら早めに相談しておきます。婿養子になる、ならないは相続権の有無を左右するため、いろいろな人の意見を聞いて、じっくり考えた上で答えを出すようにしてください。

婿養子になった理由を簡単に説明できるように用意しておく

まだまだ珍しい婿養子。実際に婿養子になった男性によると、どうして婿養子になったのか興味本位で聞いてくる人は少なくないようです。好奇の目で見られないように、婿養子になった理由を簡単に説明できるよう、準備しておくことをおすすめします。例えば、彼女が一人娘で自分は長男ではないからなどであれば、それ以上詮索されることもないでしょう。

婿養子は時代の流れにマッチした結婚の形のひとつ

手を取り合う夫婦
時代の流れにともない、結婚の形はカップルによってさまざま。婿養子も、数ある結婚の形の1つです。それぞれのスタイルにはメリットや注意点もあり、どれが1番良いというのはありません。ふたりでしっかりと話し合って、自分達にぴったりの結婚のスタイルを選んでくださいね。

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