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顔合わせ・結納

2020.05.14

結納とは?基本的なマナーや顔合わせ食事会との違いを紹介

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挙式披露宴の前に忘れてはいけないのが両家の挨拶。そして、そのタイミングで行われる結納です。しかし、結納の本来の意味や基本的なマナーを知る人は意外と少ないかもしれません。この記事では、結納の意味や知っておきたいマナーなどをわかりやすく紹介。また、最近結納の代わりに選ぶ人が増えている顔合わせ食事会との違いも解説します。

結納とは?顔合わせ食事会との違いは?

熨斗袋が置かれた様子
結納は、日本で古くから伝わる婚礼のセレモニーの一つ。結婚することを決めたカップルが、両家の親族を前に結婚の約束を交わすもので、言うなれば、結婚を公の場で確認し合う儀式です。

ここでは、結納の基本について詳しく解説するとともに、最近増えている顔合わせ食事会との違いもお伝えします。

結納は日本で歴史ある婚礼儀式

結納とは、その漢字が示すとおり、結婚するふたりと両家の親族とを「結び納める」ための儀式。その歴史は古く、4~5世紀頃の仁徳天皇の時代に、皇子が妃を迎えるときに贈り物をしたことがルーツとされています。

現代の結納は、結ばれる家と家との間で、結納品と呼ばれるお祝いの品を交換し合うのが一般的です。

正式な結納と略式の結納の違い

結納には、伝統的な儀式にのっとったものと簡略化されたものがあります。

正式な結納では、仲人を介して結納を交わします。仲人はまず男性側から結納品を預かり、女性側へ届けます。女性側は仲人をもてなし、受書(領収書のようなもの)と結納品を仲人に預け、男性側へ届けてもらいます。この儀式の内容は地域によって少しずつ異なります。

略式の結納では、仲人がお互いの家を行き来することはありません。その代わり、ホテルなどで結納の場を設けて行われます。両家が同じテーブルに着席すること以外は正式な結納とさほど変わりませんが、男性側が結納品を渡して女性側は受書のみを返すのが一般的です。略式では、仲人を立てない場合もあります。

結納と顔合わせ食事会の違い

結婚への考え方やスタイルが多様化する今、結納に代わり、増えつつあるのが顔合わせ食事会です。

顔合わせ食事会の目的は両家の顔合わせ。結納品や結納金は用意しません。結婚前の儀式というよりも、両家の親睦を深めるために行われます。レストランや女性側の実家などでカジュアルに開催されることが多いようです。

結納品の代わりに、腕時計やネックレスといった記念品を用意するカップルもいます。

結納の基本的なマナー

結納で正装する新婦と両親
結婚することを決めたら、さっそく結納の準備を始めましょう。結納は、正式にせよ略式にせよ、歴史ある婚礼儀式である結納ですから基本的なマナーを押さえておくことが大切です。

それでは、結納をするのに知っておきたい基本的なマナーについて解説します。

日取り

結納は結婚式の6カ月前に行われるのが一般的。多少のズレがあっても、結婚式の3~8カ月前の期間内が目安。結婚式までに余裕があるほど、両家の親と結婚式のゲストや費用で意見交換ができるなど色々と便利です。

両親とも働き世代ということも多く、両家の予定を合わせるのは意外と大変。できるだけ早いタイミングから調整を始めるのが重要です。結婚に関わる大切な儀式として吉日の日取りにこだわる親世代も多いので、六曜カレンダーで大安日を確認しておくといいですね。

会場

ホテルのレストランや料亭など格式ある会場を選ぶようにして下さい。こうした会場では結納プランを設けているところも多く、仲人に代わって進行を取り仕切ってくれたり、結納品を用意してくれたりする場合もあります。

両家の住まいが近いのなら、いずれかの実家でもかまいません。どちらかに負担が偏らないように、両家が集まりやすい場所を選ぶのが大切です。

服装

結納は日本で古くから伝わる儀式とあって、服装にも気を使うところ。

女性は振袖(母親は留袖)、男性は礼服や略礼服に白シャツが最適です。正装ではなく、もう少し気軽な服装にしたいなら、ワンピースやフォーマルスーツといった洋装もいいですね。この際、ワンピースは、ハレの日を意識して、ブラックを避けておきましょう。

結納の服装で何より注意したいのが、両家の格を合わせること。相手はカジュアルなスーツなのに自分たちが礼服だったら、相手に恥をかかせてしまいます。

準備する品物

結納品の品目は地域によって異なりますが、関東の9品目に代表されるように、奇数で調えるのがマナーとされています。最近は、熨斗(のし))、末広(すえひろ)、結納金の3品目に簡略化されることも多いようです。

結納品の内容は、寿留女(するめ)や子生婦(昆布)といった縁起物。デパートやギフト専門店などの他、ネットでも気軽に購入できます。

結納品は飾り方にも地域性があります。「関東式」では1つの台の上にすべての結納品を並べるのに対し、「関西式」では結納品ごとに台を用意するのが一般的です。台は白木や漆塗りが使用されることが多いようです。

当日の流れ

一般的な結納の流れを簡単にお伝えします。地域差がありますので、詳しい人に確認しておくと安心です。また、仲人がいる場合には仲人が進行しますが、不在の場合には新郎の父親が仲人の役を務めます。

1. 会場についたら床の間やテーブルの上などに結納品を並べる。
2. 両家とも着席したら、新郎の父親による口上(挨拶)によって結納が始まる。
3. 新郎の母親が新婦に結納品を渡し、新婦は受け取りの口上を述べてお辞儀する。
4. 新婦の母親が結納品を飾り台に置き、新婦が受書を受け取る。
5. 新郎の父親による口上で結納を終え、会食へ移る。

結納と顔合わせ食事会、どちらを選ぶべき?

クラシカルなレストランの装飾
正式な手順を踏んで結婚へと向かうのに、結納は欠かせません。とは言え、結納品の準備などの手間を考えると、顔合わせ食事会でカジュアルに済ませたいと考える人も多いでしょう。

実際のところ、結納と顔合わせ食事会のどちらを選ぶべきなのでしょうか?ここでは、結納と顔合わせ食事会、それぞれのメリットを解説します。

結納のメリット

結納をする最大のメリットは、結婚お約束を確実なものにできることです。

プロポーズは嬉しいものですが、口約束にすぎません。しかし、結納を済ませるとふたりの関係は両家が認める正式な婚約となります。また、両家が深く関わる儀式とあって、結婚前から両家の結びつきを強めることもできます。また、正式な儀式を経験すると、結婚へのモチベーションも高まるはずです。

日本古来の伝統的な儀式ということもあり、親世代に喜ばれるのもメリットの一つと言えるかもしれませんね。

顔合わせ食事会のメリット

結納のような特別な準備や手順が必要ない顔合わせ食事会は、手間がかからないことが最大のメリット。時間もお金もさほどかけずにできる手軽さはもちろん、気軽な雰囲気なので、両家が打ち解けやすいのも嬉しいポイントです。また、正装にする必要もなく、普段に近い雰囲気でお互いの家族を知ることもできます。

結納品には後々使えるような日用品ではありません。しかし、顔合わせ食事会でお互いが選んだ記念品を用意すれば、長く愛着を持って使い続けられます。

結納もふたりらしいスタイルで

街を歩くおしゃれなカップル
古くからの伝統的な結納から簡略化した略式結納、カジュアルな顔合わせ食事会まで、今の時代は結婚前の婚礼儀式も自分たち次第。ふたりの希望に合ったスタイルで結納を選ぶことができます。

結納で何より大切なのは、結婚によって生まれる「縁」をつなぐこと。両家の縁が気持ちよく始まるように心がけて下さいね。

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